モデラーさんの作業部屋拝見

タミヤ モンキー125を作ってみよう 初めてのバイク模型編+α 塗装編その1

 

1.はじめに

みなさまこんばんは。しゅんぱちです。前回でいよいよ完成形が見えてきました。

タミヤ モンキー125を作ってみよう 初めてのバイク模型編+α 製作編その3

塗装編も、「焦らずジックリと」進めてゆきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

2.塗装編へ突入

プラモデルの醍醐味は、塗装にあると言っても過言ではないでしょう。

ただ中には個人的な事情で塗装に入る段階で二の足を踏んでいる方もいると思うので、今回の製作編を通じて一歩を踏み出す「きっかけ」になれば幸いです。

 


こちらは私が普段使っている塗装道具です。今回はエアブラシを使いませんが、これを使うと色々と塗装方法の選択の幅が広がって一気にプラモ製作の奥の深さを味わうことが出来ます。

エアブラシ、コンプレッサー共に昔と比べて値段も手頃になり手に入りやすくなったので機会があれば購入をお勧めいたします。

また塗装ブースは、塗装時のミストを吸収して外に出す役目を果たしているのでこれは環境が許されるなら置いておいた方が良いですね。何より天候に左右されないで部屋で塗装出来るのが良いです。参考まで。

3.塗装道具の準備

さて、今回使う缶スプレーです。新型コロナによる自粛生活の影響で、模型屋さんの道具類が軒並み在庫切れ。缶スプレーもその場に在るもので揃えたので、説明書の指示とは違う色もありますが作業上では特に問題は無いので、ここでは私の独断で選んだ色で塗装をしていこうと思います。

 


塗装時に必要な他の道具です。

マスクは必ず用意しましょう!塗装時にミスト(粉塵)が必ず舞うので吸い込んで肺に入ったら健康を損ないます。出来れば、高価ですが防毒マスクを用意すれば言うことはありません。最低限、普通のマスクは用意してください。

また使い捨てのビニール手袋もあれば尚可。パーツを持つ手に塗料が結構付着するので用意してください。

 


ちなみに画像を見てお分かりになるかと思いますがこれだけ手に付着します!地肌に付いたら石鹸でもなかなか落ちないので、手袋をしましょう。

 


こちらはパーツを固定する道具です。最近はクリップ付きのモノが模型屋さんでも売っています。そのままパーツを挟めるので便利です。またホームセンターでも売っている竹串も、両面テープを使えば固定できるので挟むことが出来ないパーツにはこちらも用意すると良いでしょう。

それらを差し込んで固定する台はこれもホームセンターでも買える「猫の爪とぎ」が便利です。

 


塗装で各パーツを固定する時は画像のようになります。参考にしてみて下さい。

 


キムワイプです。紙粉の少なさと吸収力が高く塗料の拭き取りなどで便利です。ホームセンター、模型屋さんでも取り扱っています。

 


マスキングテープです。通常タイプから細切りタイプまで多種なサイズがあります。今回のモンキー125製作で必要なので揃えておきましょう。

 


3Mのスポンジヤスリです。主に塗装時に使うヤスリで番数も800~1500と幅広く使えます。塗装面を整える作業ではこれが必要となります。以上、このくらい揃えれば大丈夫だと思うので参考にしてみて下さい。

4.缶スプレーの使用法

さて、塗装に入る前に少しだけ缶スプレーの使用方法について解説します。

缶スプレーは「よく振ってから」使いましょう。特に冬時期は缶自体が冷えていることもあるのである程度の時間、人肌で温めてから使用すると噴射圧力が安定します。(注:ストーブ等で温めないこと!爆発します!)

また湿度の高い時は使用を避けて下さい。吹き付け時に大気中の水分を拾ってしまい、塗装面が部分的に白化する場合があります。なるべく晴れている時などの環境下で塗装してください。部屋に湿度計を置いておくと目安になるので便利です。

 


缶スプレーとパーツとの吹き付け距離ですが私の場合は通常約15~16㎝の距離がベストでした。

この距離は個人差があるので実際にやってみて自分のベストの距離を見つけてみて下さい。慣れてくると感覚で距離感を覚えます。

 


また缶スプレーは噴射圧力が高いので画像のように近づけ過ぎると間違いなく塗料が垂れます。注意して下さい。

 


逆に遠いとどうなのかというと・・・近づけ過ぎよりは良いと思います。そこから徐々に距離を詰めていけば安全策にもなりますが半面、塗装面が少し梨地になって凸凹になるのでまだ自信がない時は、本番に入る前に別のモノで試し吹きをすると良いでしょう。

 


ちなみにエアブラシで塗装した場合は、私の距離は7~8㎝くらい。噴射圧力が缶スプレーに比べ低いので大体この距離になります。缶スプレーで慣れた後にエアブラシを使うと、少々戸惑うかもしれませんね。参考まで。

5.フレームの塗装


それでは本題に入ります!まずはフレームを塗装していきます。今回のモンキーは明るめの黄色「バナナイエロー」で塗装するので、発色を良くするために下地は白をベースにします。これは下地の色により同じイエローでも暗くなったり明るくなったり、極端に変わるからです。

「何かピンと来ないなぁ」という方は、試しに適当なプラパーツ等を使い、下地を黒にしたものと白にしたものとを比べてみて下さい。かなりの発色の違いに驚くでしょう。

さて話を戻します。私は以前までグレー色のサーフェイサーで下地を整えた後に、白を塗ってその後イエローという手順で作業をしていました。ですが最近はサーフェイサーの段階で下地色が選べるようになりました。


画像の真ん中のスタンダードなグレーの他ブラック、ホワイト、あと画像は無いのですが、ピンク、マボガニーとあります。

今回の場合、サーフェイサーの段階で「下地処理」と「下地色」が一気に仕上がるので作業の手間が一つ分減って一石二鳥。また作業が一つ減るということは、塗膜がその分薄くなることにもなるので表面が厚ぼったくなる事も防げます。

他にもサーフェイサーの役割は以下の通り。
・塗装面の傷が見つけやすく、かつ埋めることが出来る
・プラパーツの透けを防止
・塗装の乗りを良くする
・パテなどで改造した下地の面を整える等

サーフェイサーを吹いて整えた面と、使用しなかった面の仕上げの差はかなりのモノです。最初は手間を感じるかもしれませんがその分、確実に報われる作業です。是非ともご活用ください。

 


塗装前の仕様で魅力が一段とアップするサーフェイサーです。とはいえ白は1回では色が乗りません。2.3回くらい塗り重ねた方が良いでしょう。その際に色が垂れないように注意して下さい。

また、あまり塗り重ねると全体のモールドが埋まってしまいモッサリしてシャープさが無くなるので、ほどほどにしましょう。経験上、塗り重ねは3回までがベストかと思います。

乾燥後、塗装面の梨地(凸凹)が目立つときは先ほど道具で紹介した「3Mスポンジ」で撫でるように面を削り処理をしてください。「耐水ペーパー」や「スポンジヤスリ」は、水を含みながら使うと通常よりヤスリ面に削り粉が埋まりづらくなって削りやすくなる上にかつ粉塵も舞わないのでおススメです。

 

本題はこれからで、早速塗分けの黒の指示がフレームにあります。これを筆塗りで行うか、マスキングして缶スプレーで行うかは作る人次第ですが今回は仕上げの良さを優先するので、マスキングをして缶スプレーで塗装することにします。


マスキングテープは細切りを最初に使います。これは極力、境目のはみ出しを防止するための対策です。

 


少し悩んだのがイエローを塗装後にブラックを塗るか、またはその逆か・・・通常であればイエローを全体にそのまま塗装後、マスキングをして黒を塗るパターンですが今回は缶スプレーを使うこともあってはみ出した時の修正のしやすさを考慮して先に黒を塗ります。

画像のように先ずは塗分けの境目に細切りテープを貼っていきます。直線であれば1.0㎜サイズでも大丈夫ですが曲線が多い場合は0.4㎜のサイズがおススメです。

 


境目の部分を貼り終えたら、塗らない部分に更にマスキングをしていきます。私の場合、通常タイプのテープを画像のように更に細くカットしてその場所に合わせたサイズで貼っています。

 


貼り終えた画像です。手間が増えますが、先に大まかな部分のブラックを塗装してから次に別の細かい箇所のブラックを塗装と、2段階に分けてマスキングをしていきます。

 


シートの裏側は画像のようにマスキングして塞がないようにします。

 


ブラックサーフェイサーを吹いた直後の画像です。缶スプレーで行うと、ほとんどのマスキング部分が真っ黒に染まります。それだけ噴射圧力が強く、かつ広範囲に飛散るということです。「ここまでは来ないだろう」と、安易にマスキングをすると泣きを見るので確実に塞ぐことをお勧めします。

 


ブラックの塗分けが全て終了した画像です。缶スプレーでは上出来の方ですね。所々、マスキングテープから洩れましたが許容範囲内です。ミスト状で漏れている場合は、3Mスポンジで軽く削れば除去が可能です。削りすぎには注意してください。

 


シート裏も何とか上手く行きました。

 


ブラックが終われば、次はメインのバナナイエローへ。今度はブラック部分をマスキングテープで囲んで備えます。

 


説明書通りにキャメルイエローで塗装します。

 


イエロー系も一発では色が乗らないので一気に吹かずに何回かに分けて、徐々に乗せていきます。私の場合は、最終的に5回くらい吹きました。少し塗膜が厚くなったのですが、缶スプレーでは仕方のないところです。

 


イエローが吹き終わりました。一見、上手く塗れたかと思うでしょうが・・・


ご覧のように、僅かながらテープが微妙に浮いていたようです。その隙間からイエローが混入しております。一番ひどい例ですねぇ(汗)

幸いこの部分はシートのパーツが付いて最終的には隠れます。なので、ここは修正無しで進めます。これが怖かったのでイエローを後塗りにしたのです。


他の所を見ていくと・・・僅かながら漏れていますね。でも、このくらいなら修正は可能です。


この辺も想定内ですから修正可能です。特に真ん中のブレーキカップは、只でさえマスキングが難しい所なので仕方がないですね。


さっそく漏れた部分の修正をしていきます。ブレーキカップは、少々大変ですが塗膜を削って対処しました。元々カップの部分は白。幸いパーツの元色も白なので削るだけで何とか修正は可能。ただしカップのステーの根元が細く折れやすいので、削る時は慎重に。

ちなみに素材的に見ても塗装するよりプラ素材そのままのほうが、実車と似た雰囲気が出るのでオススメです。

 


他の部分の修正に行きます。残りはブラックを「リタッチ」するだけで対処が出来そうなので筆塗り用のエナメル塗料を用意します。ほぼ目立たないところは、私の場合フラットブラックを使うことが多いです。


焦らずに修正していきましょう。漏れたイエロー塗料が塊で付着していた場合はヤスリなどで削って面を平らにしてから修正します。

 


ついでに、ブラック指定の細かい部分も塗っていきましょう。2、3回塗り重ねていきます。

はみ出さないように丁寧に・・・

と、言っていた矢先に!!

ああ!やってもうたぁ・・・

こういうトラブルは必ずあります。関係ない所に色が付いてしまった・・・その解決法をご紹介します。


先ずは付着した塗料が乾燥する前に、綿棒などで除去します。


少し残ってしまいましたね。その時は・・・


エナメル用の溶剤を綿棒に滲み込ませて拭き取ります。


ご覧のように除去が完了しました。

これは下地の塗料が塗膜の強いアクリル系なので対処が可能だったということでもし下地が同じエナメル系であれば、下地ごと色が持っていかれたことでしょう。

ただし!塗装の仕方によってはアクリル系でも侵される場合があるので拭き過ぎには注意してください!

 


ブラックの他に残りのシルバー部分等もエナメル系で筆塗りをしてフレームの塗装は完了です。

最初からマスキング箇所が多く、ちょっとハードな内容でしたが今後の残りのパーツは、フレームほど細かいマスキングはありません。むしろ、ここの面倒な塗分けを完遂出来たら後は自信を持って作業が出来ると思います。

 


フレームの最後はデカールを貼って完全に完了です。この”デカール貼りの工程”に関しては次回で詳しく紹介します。

今回はここまで。本記事を読んで初めて塗装にチャレンジしてくださった方は、お疲れ様でした。引き続き次回の記事で、お会いしましょう!


次回記事はこちら↓

タミヤ モンキー125を作ってみよう 初めてのバイク模型編+α 塗装編その2

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石鉢 俊 (しゅんぱち)
プロモデラー。 80年代のガンプラブームを機にプラモデルを作り始める。 90年代からF1とGP500に興味を持ち、そこから車、バイク模型へシフト 模型関連の書物を参考に独学で製作技術を身に着け F1模型コンテストの優勝、ガンプラやバイク模型の各コンテストの入賞を果たす。 2012年F1専門誌にて作例デビュー後、2015年より模型誌「ホビージャパン」で作例を開始。 以後、バイク模型を主に担当する。
石鉢 俊 (しゅんぱち)

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