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鉄コレをかっこよく 初級編【前編】~分解から洗浄まで~

皆さんはじめまして!  居眠富士狐と申します。普段は模型雑誌や自分のブログ、Twitterで主に鉄道模型に関する発信を行っております。

私が専門としている分野は『鉄道模型の加工制作』となります。加工内容に関しては塗り替えはもちろん切り接ぎ加工やウェザリング、果てはCADを使って車体を設計し3Dプリンターで出力する…なんて重加工が多めです。

そういった重加工についての紹介ですと鉄道模型の加工初心者にとっては、ややハードルが高くなってしまうと思われます。

そこで今回はビギナーでも楽しめる、マスキング不要!!エアブラシ不要! な鉄道模型工作「鉄コレをかっこよく初級編【前編】(分解~洗浄まで)」をお送りいたします!

 

そもそも鉄コレとは?

鉄コレ、正式名称鉄道コレクションとはトミーテックが展開する鉄道車両のディスプレイモデルです。ディスプレイモデルではありますが鉄道模型として扱うことも考慮されており、専用動力ユニットや走行用パーツに交換することでNゲージ化させることができます。

値段も比較的安価で、鉄道模型の入門用車両としても持って来いの車両です。

 

今回の題材と実車について

今回の題材は2014年10月に発売された「三岐鉄道101系2両セット」を使用します。

 

この三岐鉄道101系は関東ではおなじみ西武鉄道の401系(後の411系)を1990年から1993年にかけて三岐鉄道が譲り受けた車両です。譲渡の際には前照灯の形状・塗装変更・台車のFS-342への換装・ワンマン運転対応改造が施されました。

 

モデルを箱から出してじっくり見てみましょう。鉄コレらしいスッキリとした仕上がりです。正面の飾りや車体裾のオレンジ色は印刷のようです。

 

屋根上の配管もしっかりモールドされており、屋根も塗装されていますがどことなく味気ないような気もします。

パンタグラフはディスプレイモデルらしいプラの物がついています。

 

床下機器や台車は未塗装で成形色のグレーそのままのようです。ディスプレイモデルらしく少し玩具っぽいところもありますが、鉄道模型としては十分な印象かと思います。

それでは車両に関する紹介もほどほどに、より鉄道模型らしくする為の加工へ移っていきましょう。

 

分解

加工するためにまずは車体を分解していきます。ほとんどの鉄コレは車体と床板の隙間を広げると簡単に床板を外すことができます。

 

屋根板はネジ止めの場合があります。写真のようにプラスドライバーで外しましょう。

ちなみにネジの先にはナットがあるわけではなく、プラに直接ねじ山が切ってあるだけですので、無理にねじ込んだり回したりするとねじ山が削り取られネジが締まらなくなります。必要以上に触るのはやめておきましょう。

 

1両分すべてを分解しました。

窓ガラスは内側に倒しながら引き抜くと外れます。ただし前面ガラスは前照灯尾灯と一体になった居ることが多いので、内側にまっすぐ引き抜くことをお勧めします。

屋上機器はこの後の洗浄のしやすさを考えて外さないでおきます。

床下機器、台車はすべてハメコミ式で取り付けてあるので簡単に外すことができます。

車輪は走行用の金属製の物に交換するので外します。

 

2両分分解したときにここからの加工に「不要」なパーツを集めてみました。

T車の車輪は先ほど書いたように金属製の物に交換するので不要です。

M車の方は床板ごと動力ユニットに交換するので床板や台車は不要です。ただし連結器や床下機器は利用しますので捨てないように気を付けましょう。

 

加工

分解が終わったら早速加工に入っていきましょう。先ほど書いた動力ユニットというのはこんな感じの物です。

鉄コレの場合、車両が入っている箱に使用する動力ユニットの型番が書いてあるので、それに合ったものを選びましょう。

 

動力ユニットの箱の中には動力ユニット本体といくつかのパーツが入っています。

今回は台車や床下機器を塗装する予定ですので、その中に入っている台車レリーフを先に取り出しておきます。この台車レリーフは車体側の箱に付属している場合もありますが、今回は動力ユニット付属の物を使うようです。

 

お勧めなのはパーツから少し離れたところをカットしていくことです。

いきなりパーツギリギリをニッパーでパツン!! なんてのはいけません。その場合ニッパーの刃に周りのプラがえぐられて、大切なパーツに不自然な穴があいてしまいます。ですのでパーツから少し離れたところをカットしましょう。

 

 

そのあとカッターナイフやデザインナイフでゲートル(繋がっていたところ)をスライスするように削り取ります。

 

綺麗に削り取れました。今回の台車の裏側は特に削りにくいので注意しましょう。

 

 

連結器は2つのパーツから構成されていますがこの先の加工では分かれている必要はなく、逆にバラバラだとなくなりそうなので接着しておきましょう。

 

 

次は屋上の加工です。付属のアンテナはユーザー取り付けになっています。まだアンテナ本体は取り付けませんが、穴はあけておきましょう。

 

ピンバイスに指定通りの穴があけられる1㎜のドリル刃をセットし穴をあけましょう。

ちなみに下に敷いてあるのはカッターマットに穴をあけないためのかまぼこ板です。

 

「ピンバイス」を知らない人もこの中にいらっしゃるかもしません。前に務めていた建築模型屋さんの同期は知りませんでした。

写真右の長いスティック状のものがピンバイスです。全国の模型屋さんや量販店の模型売り場、ホームセンターなどで手に入ります。まだ持ってない方は一本いかがですか?なお左の細いのはドリルの刃です。

今回の車両はボディーにも加工できそうな部分はたくさんありますが、再塗装が必要になってしまうのでノータッチとします。

 

洗浄

すべてのパーツが出そろいました。ここから塗装するパーツはすべて洗浄します。

プラモデルを組んだことがある方なら当然ご存じかと思いますが、樹脂成形モデルは金型から取り出しやすくするため表面に離形用の油が塗ってあります。そのままでも塗装できないことはないのですが、最悪の場合油が塗料を弾き大惨事になることがあります。
完成品をさらに塗装する場合はそのような恐れはないと思いますが、今度は加工途中についた手の油が塗装に悪影響を与える恐れがあります。

この為プラモデルも完成品模型の加工も、塗装前は脱脂処理の洗浄をしましょう。

 

方法は簡単です。古歯ブラシに中性洗剤(食器洗い洗剤など)をつけて擦ります。すでに塗装済み印刷済みの物を洗う場合は塗装や印刷をはがさないようにやさしく洗いましょう。

 

 すべて洗い終わったら乾燥させます。賛否はありますが、私はキムワイプなどである程度水気を吸わせてから乾かします。

以上で塗装の下準備は完了です。

次回、鉄コレをかっこよく初級編【後編】では塗装から仕上げまでをご紹介します。お楽しみに!!

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居眠富士狐
1995年広島県生まれ、幼いころNゲージを親戚にもらうが当時は地元の電車がまったく製品化されておらず、なければ作る理論で地元の鉄道模型専業模型店の店主さんに模型工作のイロハを教えてもらい、気づけば鉄道模型モデラーに。たまに模型雑誌に執筆したりも。 メインブログのイナリ工機もよろしくお願いします。
居眠富士狐

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