宮城県門川町のお客様よりトミカ黒箱いすゞ117クーペをお譲りいただきました。カートイワークスをご利用いただきありがとうございます!
トミカの歴史を簡単に解説
1970年に発売開始し、現在まで販売し続けているトミー(現:タカラトミー)の主力商品・トミカ。ダイキャストを用いた重量感と精密なパーツ形状、パッケージにあわせたスケールで再現された、いわゆる「箱スケール」のラインナップによる高いコレクション性で人気のロングランブランドです。
黒と黄色のパッケージにモデルとなった車輛のイラストを配した黒箱は、発売開始から80年代初頭まで製造されていました。この時期の日本には空前のスーパーカーブームも訪れており、外車勢は1976年から「青箱」ブランドでリリースされています。
そうした海外勢とは別に国産車の魅力を伝え続けた黒箱は、トミカブランドが躍進しその人気を確かなものとした象徴といえるでしょう。事実黒箱はトミカ生誕30周年を記念した2000年頃に復刻版もリリースされています。
ただし、トミカの生産地は90年代後半から中国へ移行しており、初期アイテムとしての黒箱がMADE IN JAPANであるのに対して、復刻版黒箱はMADE IN CHINAになっています。
それでは今回お譲りいただいた4車種のモデルについてご紹介しましょう。
いすゞ 117クーペ1800XE
当時はまだ乗用車を手掛けていたいすゞ自動車のフラッグシップだったスポーツクーペです。1968年に販売開始し、1981年まで生産されていたロングセラーでした。その流麗なボディラインは当時の国産車とは一線を画しており、今なおファンの多い車種です。
このデザインは当時カロッツェリア・ギアに所属していたジョルジェット・ジウジアーロによるもの。あのタイムマシンでおなじみデロリアンDMC-12や初代ロータス・エスプリ、フォルクスワーゲンのゴルフやパサート、シロッコ(いずれも初代)など、国内ではいすゞピアッツァ、2代目ジェミニ、スバル アルシオーネSVX、スズキのフロンテクーペ、SX4、そのほか多くのメーカーで多様な車種・クラスをデザインしています。
ミニカーはそのバランスを1/62で再現。ドアの開閉やサスペンション機構なども盛り込まれています。
ニッサンディーゼル ダンプトラック
もともとは日本デイゼル工業として設立された、トラック専門メーカー。60年代に日産自動車の傘下に入り、日産ディーゼルとなっていた頃のボンネット式トラックです。
生産性の高さや整備性の良さなどから乗用車のようにフロント部にエンジンが収められていますが、日本の国土では取り回しがしにくく全長規制などもあったため、現在のようなエンジン上に運転席を配置するキャブオーバー型が主流となりました。
ミニカーは1/102スケールで再現。荷台部分が上下します。117クーペや後述のコルトF2000のようなスポーティーな車だけでなく、こうした働く車も多数ラインナップされているのもトミカの魅力でした。
トヨタ ダイナ バキュームカー
まさに「働く車」の代名詞! 人口比率や地形などの関係で下水道が普及していない地域ではなくてはならない車です。高性能な吸引機を備えたある意味ではハイテクな働く車でもあります。
タンク内の空気を排気して減圧するため、かつてはどうしても匂いに悩まされていましたが、近年は高性能な脱臭装置を備えており、脱臭液や燃焼装置によって匂いを抑えています。
ミニカーのスケールは1/68。ホースを別体パーツで再現しています。
コルト F2000
コルトは三菱が発売していた小型乗用車ブランドです。古くは1960年の三菱500に始まり、62年のフルモデルチェンジ時に「コルト600」としてペットネームを持つ様になりました。
1964年よりスタートした同社のレース活動でもその名前が採用され、第2回日本グランプリではコルト1000が圧勝。コルト1000のエンジンをベースに開発されたR28搭載のコルトF3Aは第3回日本グランプリで優勝しています。
コルトF2000は2リッター4バルブDOHCのR36型エンジンを搭載。71年の日本グランプリを制しています。市販車のほうでも引き続き開発は続けられ、800cc以上のFR車やコルトギャランGTO、時期を置いてミラージュの海外名や2000年代のダイムラー・クライスラー共同開発の小型車など、三菱の歴史の要所でその名前が採用されています。
ミニカーは1/50スケール。ボディパターンや成形色には複数のバリエーションが存在します。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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